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大腿骨頸部骨折術後の尿道留置カテーテルは早期に抜去を!!

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ウロバック、ウロカテーテル

本日はウロバック、ウロカテーテルの管理について書いていきます。

 

病院、施設で働かれている方は必ず見たことがあり、扱ったことがあると思います。

クリニックでは、あまり見ないかもしれませんが、目にしたことはあると思います。

 

ところで、このウロバック、ウロカテーテルってなんでつけているんでしょうか?

 

・尿路の閉鎖がある場合

・神経因性の尿閉がある場合

・尿量を測定した場合

術後の場合

 

これらが考えられます。

 

今回は、大腿骨頸部骨折術後という想定にします。

まず、看護師としては、どうしたいでしょうか?

 

”早く尿道留置カテーテルを抜きたい”

 

これです。

 

ちゃんと根拠があります。

病院内の感染の約40%は尿路感染が占めています。

そのうちの70%が尿道カテーテルなどの器具からのものが占めています。

 

結構な確率だと思いませんか?

 

また、留置期間が長いほど感染リスクが増加するとされており、

7~10日で50%の患者さんが細菌尿を認め、

30日経過すると、ほぼ100%の患者さんが細菌尿を認めるとされています。

 

すごくないですか?

 

だから、できる限り早期に抜去したいのです。

加えて、長くなればなるほど、尿閉リスクも高まります。

いいことはありません。

 

理学療法としては、第一選択としては、

離床させ、車椅子に乗せ、トイレへGOです!!

 

この時点では質よりも、

トイレへ行き、排尿するという量のアプローチで結構です。

 

術後はできる限り早めに理学療法介入し、

看護師よりも先にトイレへ連れていける理学療法士を目指しましょう!!

 

あと、ウロバック、カテーテルの扱い方にも注意が入ります。

ベッドで寝ている状態でも、車椅子に座っている状態でも同じですが、

 

必ずウロバックが膀胱よりも低い位置にあること

ウロバックを床面に置かないこと

 

前者は逆流の可能性が出てきます

後者は漏れる原因になり、下の排出部からの菌が入り込む可能性が出てきます

 

この2つは動作時もですよ

 

移乗動作時、起立時、歩行時のすべてにおいて注意して下さい

よく動作時に高く挙げている療法士を見ます

患者さんを感染させてしまいますよ

 

介助の前にウロバック、カテーテルのルート確認を徹底!!

 

こちらのガイドラインをご参考にして下さい。


 

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