意外に知らない!!術後の嘔吐はなんで起こる?
まずは、下の2つの記事をご覧下さい。
術後には疼痛が出現します
安静時疼痛、体動時疼痛、支持時疼痛…
疼痛の原因は、
炎症によるもの
術創部によるもの
組織の修復によるもの…
で、その疼痛は強いと、離床が遅れます
離床が遅れると、いいことはありません(上記事参照下さい)
だから、疼痛を抑えるために
オピオイドを用い、疼痛管理を行います
疼痛は個人差が大きいので、
PCAにて自己調整を行います
徐々にオピオイドにより、疼痛は弱まって、
リハビリが開始できるようになります
よし、
ようやく積極的にリハビリが開始できると思い、
起こしてみたら、
嘔気、嘔吐が起こり、結局開始できない場合があります
ここで今回の本題は、
この嘔吐ってなんでおこるのかな?ということを書いていきたいと思います
自分の考え方も含まれるので、
参考程度に見て下さいね。
オピオイドは前庭器官や消化管に直接的に作用します
また、第四脳室にも直接的に作用します
前庭器官は第四脳室や延髄へ間接的に作用し、
消化管は第四脳室や延髄に間接的に作用します
第四脳室から延髄へも間接的に作用します
この結果、延髄は嘔吐を起こします!!
ポイントは第四脳室と延髄です
ところで脳室ってなによ?
脳の内部にある腔所です。
第四脳室は橋、延髄、小脳の部分にあります。
これらの4つの脳室は、互いに髄液で満たされています。
脳髄液の流れは、
側脳室ー第3脳室ー第4脳室…と流れていきます
この経路のどこかで詰まってしまうと水頭症になると言われています
脳脊髄液は脳と脊髄を保護し、老廃物を排泄する役割をします
ここまでをまとめると、
つまり、
疼痛管理としてPCAにてオピオイドが投与されるため、
第4脳室・延髄へオピオイドが作用し、
脳脊髄液の流れが悪くなり、
脳が圧迫されることで、
嘔吐が発生する
こういことだと思います
なんとなくわかりましたか?
だから術後の嘔気がある時期は、無理に起こすのはやめましょう。
嘔吐となれば、悪循環なので、
介入は無理に行わないようにしましょうね!!
あと、オピオイドが効きすぎて、
嘔吐しやすい方の特徴です
女性、非喫煙者、乗り物酔いをする方
どれかに当てはまる方は
とくに嘔吐しやすいみたいですので
注意しながら、臨床へGO
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。