生涯を楽しむための動き方

理学療法士による臨床・生活・予防・介護・子育てに役立つ身体の動きに関する情報がここにある

再考‼理学療法士は患者をどう診るべき?

実習生や新人の担当をさせていただく機会が増えました。

近年、実習のあり方も改訂されるようになり、

レポートやデイリーの廃止、

自宅での学習は1週間で5時間まで(つまり1日1時間まで)

と大幅に変わりました。

 

これはこれで良いとは思います。

 

ただ、これ以前に私が思うことは、

自分なりの考察力が低下するのと同時に

臨床力は極端に落ちてきているなと思います。

 

最近は私の学生時代、新人時代と比べ、

書籍・文献の数が膨大に増加しており、

それらの質も上がっています。

 

ただ、その反面、書籍・文献に頼りすぎていて、

まず、自分で覚えようとしなかったり、

どうしてもその枠組みから変化させることが

できなくなっています。

 

書籍・文献を鵜呑みにしすぎて、

患者個人を忘れていることが多々あります。

 

どんなにエビデンス、書籍に書いてあるからといって、

理学療法の臨床の中では、その通りに当てはまることは、

僕の経験上少ないです

 

その知識・エビデンスは頭に入れておくことは大切ではありますが、

一番大事なことは、その時の患者個人を診ることです。

これを忘れてはいけません。

 

観察・評価・介入・観察・評価・介入…です。

観察なしに検討はありません。

 

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臨床力

もう一度いいます

我々、理学療法士はまずは

患者個別を対象とし、

固定観念なく、

まずは直感で診よう

 

診るのは、その時の患者です

1症例、症例ずつ丁寧に、その時を大事にして下さい

 

固定観念というのは、

この疾患だからこうだ!!という枠組みで診てしまうことです。

この固定観念は学生・新人だけでなく、中堅理学療法士にも多く見られます。

疾患で患者を診るのではなく、

その時の患者を診るのです。

簡単のようで、できていないことですよ。

 

例えば、大腿骨頸部骨折だから、

骨折部分だけに介入しようとします

本当にそれでいいのでしょうか?

骨折までに至るまでには、どのように転んだか?なんで転んだか?

のほうが大切だと私は思います

そこを改善なしでは根本的な改善はしていないと思います

 

もっと難しいのは変形性膝関節症や変形性腰椎症…

ここまで変形するに至った

その人の歴史を考える必要があります

その奥底にある原点を探り、改善させていかないと

変形の予防なんてできません

 

そう考えると理学療法士って楽しくないですか?

変な固定観念を持たずに、

まずは子供のような心で、全体を見渡し、

少しおかしいなと思うことを羅列していきましょう

 

・腰まがってるな

・右脚挙がっていない

・右にふらふらしている

・年齢は若いのに、老けて見える

・膝に擦り傷がある…

 

どんな事柄でもいいです

このように患者に向き合えば、どんどん羅列できるはずです

その事柄が多ければ、多いほど

問題点そして考察力、臨床力へとつながっていくはずです

 

言いたいのは、固定観念が大きくなりすぎて

理学療法がつまらなくなってきます

自分だと、こう思うから、こうしたという

考え方は無限にあると思います

自分なりの考え方があれば、間違えなんてないと思います

 

 

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臨床力②

 あとは正常歩行とか

正常の立ち上がり、正常の起き上がりとか…

 

正常と言いますけど、

それって本当にその人にとっての正常なのでしょうか?

言いたいのは、理学療法士は、その人の今までの歩き方なんて

知らないですよね?

その人が快適に歩いていた頃を知らないですよね。

理学療法士が習った正常動作をその人に当てはめると、

その人にとっては違和感でしかないかもしれませんよ。

 

だから固定観念は忘れて、全体を見渡しましょう。

直観力を大事にしましょう

その上で、直観力を確信にかえましょう‼

 

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臨床力③

 最後に上のスライドをご覧ください。

患者への指導は、

数値的努力に意味はないと思います

何秒以内に歩きなさいよりも、その人の今の歩きを大切にして下さい

 

評価する際はイメージをさせることが大切です

膝を曲げるイメージ、力を入れるイメージ、ボールをとるイメージ

あそこまで歩くイメージ…

とにかくイメージさせること

 

そして経験させて、経験させて潜在意識をつける

頭で考えて動くのではなくて、体で動くように

 

そして、上手くできないことや嫌な感じを方を聞き取り、

快感へとアプローチしていく

それが潜在意識への近道だと思います

 

正解があると思わせないように

キャパシティを増加させるアプローチをする

 

抽象的な表現は避ける

よくあるのが ”脚を挙げて下さい、いい歩き方ですね”

理学療法士の言葉‼

これは気を付けなければいけません。

なぜなら、理学療法士の安易な発言で、

理学療法士の”いい”と言う言葉、

患者を変えてしまうかもしれないからです

 

患者は”いい”と思わず違和感でしかない時でも

理学療法士が”いい”と言ってしまったら、

これがいいんだと思ってしまうからです

 

この本来は違和感ある動きが続き、

のちのちは2次障害、3次障害へと続いていくかもしれません

 

患者の発言を大切にしましょう

歩くときも、患者に”歩いていてどんな感じがしますか?”

”違和感はありますか”と聞いたりしましょう。

理学療法士が押し付けることのないようにしましょうね‼

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。