生涯を楽しむための動き方

理学療法士による臨床・生活・予防・介護・子育てに役立つ身体の動きに関する情報がここにある

パンチは内旋?外旋?

皆様、自分の動作を思い出してみて下さい。

普段、動きに関して何を教わったわけでもないけど、動いていることがほとんどです。

自分の動きやすいように、動いています。

慣れの動きしかしません。

その動きは、無意識で行っていることばかりです。

 

例えば、

寝る姿勢…仰向け、うつ伏せ、横向き・下肢屈曲位…

起き上がる向き…右、左、真っすぐ、下向き…

座る姿勢…

立ち上がり方…

歩き始め…右足から、左足から…

階段手前の踏切…ギリギリ、少し手前、少し超す…

階段の昇り…右足から、左足から、手すりに摑まる…

階段の下り…右足から、左足から、手すりに摑まる…

靴を履くのは…右から、左から

言い出したら切りがありませんが

すべて、無意識的に行っていることです

すべて、慣れの動きです

 

けども、不思議なことに

その慣れが、無意識なんだけど、

効率のいいように動いているのです

 

例えば、パンチをみてみましょう

 

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パンチは

肩内旋位でしますか?

肩外旋位でしますか?

 

パンチで想像しにくい場合は、

扉を押す際や物を押す際は、

肩内旋位でしますか?

肩外旋位でしますか?

 

 

ほとんどの方が肩内旋位で行っていると思います

しかも、みんな無意識で…

 

肩内旋位だと肩甲帯がしっかりと使えて、

プッシュアップが可能になります

腕の力だけでなく、体幹の力・下肢の力が使えるので

効率よく、最大筋力が発揮できるようになるわけです

 

このように、無意識かつ慣れで行っている動きを考えてみましょう。

 

ここで大事なことは、

整形疾患予防レベルでは、

無意識かつ慣れで行っている動きは、

あえて筋力や柔軟性を高める必要はありません。

 

普段、やらない運動方向への筋トレや、姿勢保持、

バランス練習を取り入れて、

日常からの脱却を目指すべきです‼

 

この考え方は若ければ、若いほど、大切です

できる限り早く、慣れを捨てましょう!

 

今日はこの座り方にしよう、

今日はこの寝方にしよう、

今日は脚を開いて歩く、

今日はつま先立ちで歩く、

今日は膝曲げて歩く、

今日は姿勢を良くする、ここからは腰を少し曲げてみる…

 

このように、慣れからの脱却を目指すと、

姿勢にも、動作にも偏りがなく、

生活で変化球がきても、身体がすぐに対応できるようになってきます

 

とにかく固定化された毎日を捨てましょう

当たり前が当たり前でないように、動作のキャパシティーを増やしていくべきです!!

 

理学療法も同じです

もちろん基礎・知識・技術は大事です

だけども、

これをやってれば、患者が良くなるということはありません

 

ただ言えることは、やれることが狭小化している患者さん、

やれるけど何かしらの抵抗でやってこなかったことを、

理学療法では実施していく

 

これにより、患者さんはやれることが拡大していく

キャパシティーを増やしていく

これが大事です

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