生涯を楽しむための動き方

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コロナウイルスワクチン接種後の疼痛について

コロナウイルスパンデミックになり、

1年半が経過しようとしています。

まだまだ、感染は止まりそうもないので、

できる感染対策を引き続き、行っていくしかありません。

 

行動制限を含め、感染対策が大変ですけど、

みんなで乗り越えましょう。

 

近況として、

コロナウイルスワクチンの接種が

医療従事者、高齢者と進んでいます。

まだまだ、行き渡っていませんが、

着々と進んでいく予定と報告されています。

 

私自身は理学療法士であり、

医療従事者にあたりますので、

1回目のワクチン接種を一足早くさせていただきました。

皆様には、感謝申し上げます。

今回は先行接種した経験を踏まえ、

接種後の疼痛について

理学療法士的に考えてみたので

このブログで書いていこうと思います。

 

さて、コロナウイルスワクチン接種の副反応について、

厚労省より報告されています。詳細は下記URLをご覧ください。

新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

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上のスライドをご覧ください。

接種部位の副反応として、

発赤、腫脹、硬結が10%程度の方にみられ、

約1週間で改善するとされています。

 

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次に上のスライドをご覧ください。

同じように接種部位の副反応として、

疼痛、熱感、かゆみが報告されています。

やはり、熱感、かゆみは10%程度ですが、

疼痛は90%の方に出現しています。

疼痛の出現率は相当高いようです。

 

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では、どうして接種部位の疼痛は起こるのでしょうか?

 

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コロナウイルスワクチンは筋肉注射です。

インフルエンザワクチンとは違い、皮下注射ではありません。

注射をを打つ場所は三角筋中部線維です。

外から触れることができる大きな筋肉です。

 

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三角筋中部線維は

肩関節を外転するときに最も使う筋肉です。

外転とは、肩を外側に挙げていくことです。

 

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だから、コロナウイルスワクチン接種後は、

肩を外側に挙げていくときに、

疼痛は最も強く出現します

 

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また、肩を外側に挙げていかなくても、

押すことで疼痛は出現します。(圧痛)

 

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これらの肩を外側に挙げた時の疼痛や、

押したときの疼痛(圧痛)は1週間程度で改善すると報告されています。

 

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上のスライドは私自身の接種部位疼痛の変化を表しています。

疼痛最大を10、疼痛なしを0とした場合とします。

肩を外側に挙げる痛みは、接種日から5日目くらいまでは残りました。

痛みの強さは8~10と強い痛みで、肩を挙げる度に、

”いたー”と声が出てしまうくらいでした。

 

一方、押したときの疼痛(圧痛)は、

1週間経っても残り続け、

2週間で、ようやく消えました

結構、長引きました。

こちらも痛みは強かったです。

 

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私自身としては、

インフルエンザワクチン接種よりも
コロナウイルスワクチン接種の方が、

疼痛は強く出現しました。

だけど、2週間程度で完全に消えるので、

接種部位自体の疼痛は問題ないでしょう。

 

今後、接種が進んでいきます。

疼痛について、この記事が少しでも役立つと幸いです。

 

最後に、

気になることは、肩が痛い人(肩関節周囲炎や腱板損傷など)が打つ場合は、

注意が必要かもしれません。

 

言い忘れていましたが、私が打ったワクチンは、

ファイザー社のコミナティです。

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