生涯を楽しむための動き方

理学療法士による臨床・予防に役立つ身体の動きに関する情報がここにある

疑問を持つことを大切にしよう

私自身は昨年は4つの学会発表をさせていただきました。

 

科学ってなんだ?って話を本当に簡単にしていきます

 

科学scienceはギリシャ文明の哲学から生まれました

 

日々の生活での疑問、質問、思うこと…謎、

日々の臨床での疑問、質問、思うこと…謎

 

が、本当にこうであるかを考え、統計を用い、結論付けることで

本当にこうだと言えるようにします

 

つまり、日々のことや臨床が先を走っていることが大部分なわけです

 

だから、

誰しもが、暮らしている中で、

何で?こうなるんだろう。

何で?こうなることが多いんだろう。

研究でこう言われているけど、臨床では当てはまらないな。

こういうことがわかったら、根拠あるアプローチになるな。

 

など、

常に何で?疑問を持つことが、まずは大切なわけです。

難しく考えずに、羅列でいいので、

一度、紙に書いておきましょう

 

このように科学は生活、臨床よりも後に定義が作られています

いわゆる時代の合意なわけです

 

次の年度には覆されているかもしれません

アップデートです

 

また、様々な学会があります

そこの学会では良いと言われていても、

違う学会では良くないとされていることは大多数存在します

これは、学会というものは、

同じことに興味がある研究者が集まり、

多数決で合意をする会であるからです

 

自分たちの合意をしたいわけです

 

本当に良いものにしたいのであれば、

様々な学会が合同で、議論し合うことが大切になると私は思います

 

現実、そこが疎かであるため、

見れば見るほど、

聞けば聞くほど、

何を信用していいのか、何が正解なのかがわからなくなります

 

この本では良いのに、こっちでは良くないと言っている…

 

すべては自分が何を選ぶかになってきてしまいます

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科学

 要するに、

日々の生活、臨床での疑問をどれだけ持てるか

それを解決できるか

解決できなくても、臨床の中で、

自分なりの根拠があれば問題はないと思います

 

理学療法士が接する運動の部分は、

一概に一律に、こうとは言えないことのほうが多い分野だと思います

 

個性を大事にして、理学療法介入をしていきましょう‼

自分なりに考えができるように、

まずは、疑問を紙に書いてみましょう。


 


 

介助・介護現場での”てこの原理”

理学療法士介護福祉士、看護師…

介助・介護の現場で、よく使用するのがてこの原理”であるが、

我々が学習したてこの原理”は実際に使えるのか?を考えてみよう。

我々の教育課程で習った”てこの原理”は、

下のスライドだ。

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無知 てこ

図のように、

腕木に厚みなし

たわない

支点は点

G1、G"の物体の高さは同じ

体積0

と定義した”てこの原理”である

 

こんな状況は現実にはありえないのである‼

 

実際には、下のスライドである。

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無知 てこ②

 腕木に厚みがあり、同じ厚みではない

しかも、腕木はたわむ可能性もある

支点は点ではない

腕木が動くと、支点もどんどん動く

体積は0ではない

 

このように現実の”てこの原理”は定義はできない

また、患者さん、利用者さんによっても全く違う

さらには、

介助・介護する人の話し方や触れ方の一つでも激しく抵抗する‼

 

そうだ‼

つまり、

介助・介護するときはリアルタイムで”てこの原理”は変化するのだ‼

 

だから、介助・介護の時は常に相手の動き、

自分の動きを感じながら行う必要があります

 

下の著書は理学療法士介護士、看護師など

介護、介助、医療現場で働く方にはみてほしい著書です

なぜならば、自分の体を大事にする必要があり、

今までの考え方を覆してくれることがたくさん書いてあるからです


 


 

相手に気づかせる接し方をしてほしい

まず前回の記事をご覧下さい。

kenkoupt.hatenadiary.jp

 

その上で、 今回は、理学療法士は患者に気づかせるアプローチをしてほしいというお話をしていきます。

まずこちらのスライドをご覧ください。

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患者自身が感じることが大事

我々、人間は無知であります。

というのも、動きのことで言うと、

産まれてから、寝返り、四つ這い、立位、立ち上がり、歩行…

何一つ、やり方を教わることなく、知ることなく、成長していきます

結論、動きの事なんて、誰も知らないのです

自分自身のこともわからないのです

 

確かになぁーと思いました

なのに理学療法士は、その人のことを分かっているかのように、

常歩行とやらにしようとする…

なにも、患者のことを知らないのに…

そもそも患者が自分のこと知らないのに…

 

他人を変えることはできない

これ、仕事をしていて、子育てをしていて強く思います

どんなに言ったとしても根本から他人を変えることはできません

変わったかのように見えても、変わっていません

いくら言っても、いくら強制しても変わりません

では、どうすれば変わるのでしょうか?

 

患者自身がどう気づき、変われるか‼

そうです

他人を変えることはできないですが、

自分は変えられるのです

 

患者自身がどう気づき、変われるかが大切です

だから、患者に気づかせるアプローチをする必要があります‼

 

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患者が感じることが大事②

だから、理学療法士の患者への接し方は、

今を丁寧にするしかありません。

患者に”気づき” ”あっ、これだ”と、どう気づかせるかです

 

動きと感覚のコントロールを言葉ですることはできません

まずは、患者自身の各部位を触り、気づかせることが大切かもしれません

結構、触れていない、動かしていないところが多い気がします

触れてあげたり、動かしてあげると、患者はなにかを気づくかもしれません

 

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驚かせるアプローチをする

 最後に、理学療法士は患者に褒める言葉をたくさんします

それって、いいことなのでしょうか?

確かに褒められると、やる気は出ます

もちろん大切であります

けど、褒められると、患者自身は違和感でしかなくても

これがいいんだと思ってしまいます

 

例えば、歩きが速くていいですね

歩きが力強くていいですね

理学療法士が患者を褒めたとします

そしたら、患者は無知だから、これがいいんだと思ってしまいます

本当は膝が痛いとか、変な歩きと思っていたとしてもです

これって怖くないですか…

あとあと2次障害へつながっていくかもしれません

 

褒めるは思考の産物です

動きは考えることではありません

 

驚くは、感覚の産物です

動きは感覚で覚えていくものです

いかに相手が気づくか

理学療法士はいかに相手に気づかせるアプローチをするか

これが最も大事です‼

 

これらはアウェアネス介助論から一部抜粋させていただいて、 自分なりの考えも入っているスライドです。

この書籍は我々、理学療法士が忘れかけていることを教えてくれることが沢山でてきて、 大変おもしろいものでした。

DVD2枚付きで、厚さは10㎝くらいあります。

理学療法士の考え方を覆してくれるというか、 もっとシンプルに考えたほうがいいのではないかと思わせてくれます。

是非、変な固定観念ができている方、まだ固定されていない方、 一度読んでみて下さい。


 


 

再考‼理学療法士は患者をどう診るべき?

実習生や新人の担当をさせていただく機会が増えました。

近年、実習のあり方も改訂されるようになり、

レポートやデイリーの廃止、

自宅での学習は1週間で5時間まで(つまり1日1時間まで)

と大幅に変わりました。

 

これはこれで良いとは思います。

 

ただ、これ以前に私が思うことは、

自分なりの考察力が低下するのと同時に

臨床力は極端に落ちてきているなと思います。

 

最近は私の学生時代、新人時代と比べ、

書籍・文献の数が膨大に増加しており、

それらの質も上がっています。

 

ただ、その反面、書籍・文献に頼りすぎていて、

まず、自分で覚えようとしなかったり、

どうしてもその枠組みから変化させることが

できなくなっています。

 

書籍・文献を鵜呑みにしすぎて、

患者個人を忘れていることが多々あります。

 

どんなにエビデンス、書籍に書いてあるからといって、

理学療法の臨床の中では、その通りに当てはまることは、

僕の経験上少ないです

 

その知識・エビデンスは頭に入れておくことは大切ではありますが、

一番大事なことは、その時の患者個人を診ることです。

これを忘れてはいけません。

 

観察・評価・介入・観察・評価・介入…です。

観察なしに検討はありません。

 

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臨床力

もう一度いいます

我々、理学療法士はまずは

患者個別を対象とし、

固定観念なく、

まずは直感で診よう

 

診るのは、その時の患者です

1症例、症例ずつ丁寧に、その時を大事にして下さい

 

固定観念というのは、

この疾患だからこうだ!!という枠組みで診てしまうことです。

この固定観念は学生・新人だけでなく、中堅理学療法士にも多く見られます。

疾患で患者を診るのではなく、

その時の患者を診るのです。

簡単のようで、できていないことですよ。

 

例えば、大腿骨頸部骨折だから、

骨折部分だけに介入しようとします

本当にそれでいいのでしょうか?

骨折までに至るまでには、どのように転んだか?なんで転んだか?

のほうが大切だと私は思います

そこを改善なしでは根本的な改善はしていないと思います

 

もっと難しいのは変形性膝関節症や変形性腰椎症…

ここまで変形するに至った

その人の歴史を考える必要があります

その奥底にある原点を探り、改善させていかないと

変形の予防なんてできません

 

そう考えると理学療法士って楽しくないですか?

変な固定観念を持たずに、

まずは子供のような心で、全体を見渡し、

少しおかしいなと思うことを羅列していきましょう

 

・腰まがってるな

・右脚挙がっていない

・右にふらふらしている

・年齢は若いのに、老けて見える

・膝に擦り傷がある…

 

どんな事柄でもいいです

このように患者に向き合えば、どんどん羅列できるはずです

その事柄が多ければ、多いほど

問題点そして考察力、臨床力へとつながっていくはずです

 

言いたいのは、固定観念が大きくなりすぎて

理学療法がつまらなくなってきます

自分だと、こう思うから、こうしたという

考え方は無限にあると思います

自分なりの考え方があれば、間違えなんてないと思います

 

 

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臨床力②

 あとは正常歩行とか

正常の立ち上がり、正常の起き上がりとか…

 

正常と言いますけど、

それって本当にその人にとっての正常なのでしょうか?

言いたいのは、理学療法士は、その人の今までの歩き方なんて

知らないですよね?

その人が快適に歩いていた頃を知らないですよね。

理学療法士が習った正常動作をその人に当てはめると、

その人にとっては違和感でしかないかもしれませんよ。

 

だから固定観念は忘れて、全体を見渡しましょう。

直観力を大事にしましょう

その上で、直観力を確信にかえましょう‼

 

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臨床力③

 最後に上のスライドをご覧ください。

患者への指導は、

数値的努力に意味はないと思います

何秒以内に歩きなさいよりも、その人の今の歩きを大切にして下さい

 

評価する際はイメージをさせることが大切です

膝を曲げるイメージ、力を入れるイメージ、ボールをとるイメージ

あそこまで歩くイメージ…

とにかくイメージさせること

 

そして経験させて、経験させて潜在意識をつける

頭で考えて動くのではなくて、体で動くように

 

そして、上手くできないことや嫌な感じを方を聞き取り、

快感へとアプローチしていく

それが潜在意識への近道だと思います

 

正解があると思わせないように

キャパシティを増加させるアプローチをする

 

抽象的な表現は避ける

よくあるのが ”脚を挙げて下さい、いい歩き方ですね”

理学療法士の言葉‼

これは気を付けなければいけません。

なぜなら、理学療法士の安易な発言で、

理学療法士の”いい”と言う言葉、

患者を変えてしまうかもしれないからです

 

患者は”いい”と思わず違和感でしかない時でも

理学療法士が”いい”と言ってしまったら、

これがいいんだと思ってしまうからです

 

この本来は違和感ある動きが続き、

のちのちは2次障害、3次障害へと続いていくかもしれません

 

患者の発言を大切にしましょう

歩くときも、患者に”歩いていてどんな感じがしますか?”

”違和感はありますか”と聞いたりしましょう。

理学療法士が押し付けることのないようにしましょうね‼

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

意外に知らない!!術後の嘔吐はなんで起こる?

まずは、下の2つの記事をご覧下さい。

 

kenkoupt.hatenadiary.jp 

kenkoupt.hatenadiary.jp

 

術後には疼痛が出現します

安静時疼痛、体動時疼痛、支持時疼痛…

 

疼痛の原因は、

炎症によるもの

術創部によるもの

組織の修復によるもの…

 

で、その疼痛は強いと、離床が遅れます

離床が遅れると、いいことはありません(上記事参照下さい)

 

だから、疼痛を抑えるために

オピオイドを用い、疼痛管理を行います

 

疼痛は個人差が大きいので、

PCAにて自己調整を行います

 

徐々にオピオイドにより、疼痛は弱まって、

リハビリが開始できるようになります

 

よし、

ようやく積極的にリハビリが開始できると思い、

起こしてみたら、

嘔気、嘔吐が起こり、結局開始できない場合があります

 

ここで今回の本題は、

この嘔吐ってなんでおこるのかな?ということを書いていきたいと思います

 

自分の考え方も含まれるので、

参考程度に見て下さいね。

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嘔吐について

 

オピオイドは前庭器官や消化管に直接的に作用します

また、第四脳室にも直接的に作用します

 

前庭器官は第四脳室や延髄へ間接的に作用し、

消化管は第四脳室や延髄に間接的に作用します

 

第四脳室から延髄へも間接的に作用します

 

この結果、延髄は嘔吐を起こします!!

 

ポイントは第四脳室と延髄です

 

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脳室について

ところで脳室ってなによ?

 脳の内部にある腔所です。

第四脳室は橋、延髄、小脳の部分にあります。

これらの4つの脳室は、互いに髄液で満たされています。

 

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脳室の解剖

脳髄液の流れは、

側脳室ー第3脳室ー第4脳室…と流れていきます

 

この経路のどこかで詰まってしまうと水頭症になると言われています

 

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脳脊髄液

脳脊髄液は脳と脊髄を保護し、老廃物を排泄する役割をします

 

ここまでをまとめると、

つまり、

疼痛管理としてPCAにてオピオイドが投与されるため、

第4脳室・延髄へオピオイドが作用し、

脳脊髄液の流れが悪くなり、

脳が圧迫されることで、

嘔吐が発生する

 

こういことだと思います

 

なんとなくわかりましたか?

 

だから術後の嘔気がある時期は、無理に起こすのはやめましょう。

嘔吐となれば、悪循環なので、

介入は無理に行わないようにしましょうね!!

 

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危険因子

あと、オピオイドが効きすぎて、

嘔吐しやすい方の特徴です

女性、非喫煙者、乗り物酔いをする方

どれかに当てはまる方は

とくに嘔吐しやすいみたいですので

注意しながら、臨床へGO

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。