〈徹底解剖〉臨床実習指導規則改訂‼PTバイザー大改革‼
理学療法士の指導者(バイザー)、
実習生の方はすでに知っているとは思いますが、
最新の臨床実習指導の重要事項をこのブログにてお伝えしていきます。
聞いたことない、見たことないよ…とか
まだ詳しくは知らないよ…とか
あまり興味がない…とか
自分には関係ない…とか
思っている人ほど必ず、最後まで目を通してほしいです。
近年、実習指導規則が改訂されたのですが、
きっかけは指導者側の行き過ぎた指導方法により、
実習生を追い込んでしまったことによるものです。(ご存じかと思いますが…大変重要)
きっかけを詳しく知らない方は、まず調べましょう。
それでもわからない場合は、職場の先輩、学校の先生にお尋ねください
ですから、指導者側が、そのことを肝に銘じ、指導すること
実習生側も、そのことを念頭に置き、実習生活を送ること
これが大切になります
間違った実習生活を送らないように注意をしましょう
(だからと言ってダラダラするということではありません)
理学療法士だけでなく、どの世界も指導方法は年々変化しています
我々の時はあれで良かったのかもしれません(もはや15年前)
けど、もっと他の指導方法があったのかもしれません(あったのでしょう)
それも実習生(目下であったあの頃)の立場では、そのように従うしかありません
確かに自分の15年前の実習を振り返ってみると、
毎日、寝る間もなく、レポート三昧(デイリー、課題、症例)…
症例数も3名~5名で、全員分のレポート作成…
早番~遅番すべて参加で、
症例発表、勉強会の資料・発表…
週6日あり…
この過酷な実習があったから今があるということはできるのかもしれません
ただ、思い出すと精神的のも、肉体的、身体的にも限界でした
この実習生活に戻りたいかといわれると…
二度と戻りたくありません
私はこんな感じでしたが、
皆様はどうだったのでしょうか?
厚労省がアンケートをとっていまして、
その結果は次の通りでした。
レポート課題は毎日持ち帰っていた結果でした。
私ももちろん持ち帰りでした。
その課題に、3時間以上かかっていた結果でした。
自分は5時間くらいの日もありました。
かつ睡眠時間が普段よりも3~4時間少ない結果でした。
5時間以上少ないという人もいました。
そうですね。自分は2時間くらいでした。
正直、徹夜の日もありました。
きわめつけが、
実習がきっかけで、
心身に不調があり病院に受診していたり、
受診はしていないが、心身に不調はあったと答えた方が半数いた結果でした。
これは、きっつい結果ですね。
過剰の実習の体質だったと言わざるおえません。
この実習の体質では、やっぱりダメですわ。
このまま続けていたら、今後も
指導者の指導方法が原因で、実習生が離脱するケースが増加するでしょう。
(実習を甘くしなさい…と言っているわけではありません:指導方法を見直す必要があると言っています)
そこで、20年ぶりに、
学校養成施設の指定規則が改訂され、
実習指導要綱も改訂されました。
2020年4月入学の実習生が、
実習を向かえたときから、適応されることになります。
しかしながら、すでに学校側が前倒しに始めているところが
ほとんどですので、今の実習から、規則に沿う必要があります。
これは法で定められたものです
はみ出してはいけません
この中で
できる指導を指導者側が変えなければなりません
実習生も、この指導者はおかしいと思ったら、すぐに学校へ連絡し、
指導を仰ぐべきです
我慢する必要はありません
指導者側も、実習生がおかしいと思ったら、
まずは学校の教員を通しましょう。
さて内容ですが、重要事項をスライドにまとめましたので
この先をご参照下さい。
改訂項目はこの大項目3つです。
・臨床実習時間数の見直し
・臨床実習の構成の見直し
・臨床実習指導者条件の見直し
内容は
40時間以上とし、実習時間外に行う学習がある場合には、その時間も含め45時間以内とするとしています
つまり、1週間で40時間以上45時間以内ということです
1週間を想定すると、1日8時間の実習を週5日間で実習時間は40時間となります
実習時間外を含め45時間以内なので、45-40時間で余るのは5時間となります
つまり、自宅学習は1週間で5時間、1日にすると1時間が上限となります
実習生の一日の流れの例になります
うちの場合はクリニックですので、昼が3時間ほど空きます
臨床8時間なので、
昼の空いた1時間程度を使い学校の課題を行ってもらっています
あとは自由‼
臨床中も著書をみることは自由とし、
分からない時は、その都度学習してもらいながら、
同時に指導しています。
一切、こちらからの強制的な課題は出しません。
言い方は気をつけなければいけません。
やってきなさいという発言は禁忌です。
知っておくといいよ…とほわーんと伝えるくらいにしましょう
やるか、やらないかは、その実習生次第です
指導方法については、クリニカルクラークシップの徹底です。
実習生を臨床チームの一員として参加させる参加型の実習のことを言います。
従来の見学が多い実習とは違い、学生自身に技術、思考など様々な経験をしてもらいながら育成していく目的があります
実習生はチームの一員として考えて下さい
指導者とともに患者をみていきます
指導者は患者の全体を見るのに対して、
実習生はA患者のTUGをCCSで共に行ってみたり、
C患者のカルテから読み取れる情報をCCSで共に行っていきます
とにかく経験です
実習のうちから、様々なことに触れておきましょう
で、指導者に注意があります
指導方法は見学→模倣→実施です
もう一度言います
見学→模倣→実施です
クリニカルクラークシップは従来のいきなり膝のROMやってみてとか、
移乗介助やってみてではなく、
必ず、まずは指導者が行うところを見学させ、
数回見学を行った後、
指導者の指導の下、実際に模倣・実施を行ってもらうようにして下さい
最も大切なのは見学であります。
もしも指導者の方法が間違っていた場合、
間違って覚えてしまいますので、注意して下さい。
実習指導者は、
理学療法士養成施設においては、
免許を受けた後5年以上業務に従事した者であり、
かつ講習会を修了した者であること。
なので、実習指導者講習に参加しないと
実習を引き受けることはできなくなります
参考資料:
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。