我々は臨床の評価で頻繁に筋力測定をします。
全身の筋力を反映するとされている握力計があります。
そして最近では、
HHD(ハンドヘルドダイナモメータ)で客観的に行う方法が主流になってきています。
でも、この筋力の測定結果って
どんな数値なのでしょうか?
臨床上、測定結果がすぐに変わってしまった経験がある方はいませんか?
そうです。
これらの測定方法で出た結果は、
測定時に”筋”を収縮させて発揮された結果であり、
”筋そのもの”を評価しているものではないからです。
瞬間で変わります。
例えば、
筋力測定をした時から1時間の間に、大好きな人に振られたとします。
”筋そのもの”は変わらないけれど、
精神面がやられるだけでも、筋力測定結果は低下します。
瞬間で変わります‼
つまり気持ち一つでも変われば、筋力の測定結果は変化するのです。
ここで、
筋力を2つに分けて考えてみましょう。
①形態的側面(量的)と②機能的側面(質的)の2つに分けることができます。
①の形態的側面(量的)というのは、
筋自体の筋繊維が大きく、断面積が大きくなることを言います。
②の機能的側面(質的)というのは、
神経活動や心理的要因が影響します。
先ほどの例は、
大好きな人に振られた場合の筋力低下ですので、
この②の心理的要因が影響して筋力低下しているのです。
質的に筋力低下しているのです。
②機能的側面(質的)が整っていないと、
①形態的側面(量的)には筋力増強しません。
だから、
筋力測定結果は瞬間で変わるから、
その結果だけで、上ったとか、下がったとか言っていないで、質的に同じ状況で評価しないと意味がありません。
筋力測定結果は瞬間で変わるよって話でした。
次回は筋力増強について書いていきますね。
ここまで、読んで下さり、ありがとうございました。
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