生涯を楽しむための動き方

理学療法士による臨床・生活・予防・介護・子育てに役立つ身体の動きに関する情報がここにある

100記事達成‼

ついに100記事達成‼

 

1ヶ月に15記事を目標に書いてきました。

通常の仕事をして記事も書くことは決して楽なことではありませんでした。

 

だけども、書くということは、最大の自己研鑽になることを発見しました。

すごく楽しくブログを続けられることができました。

 

つぎは200記事を目標とし、書いていこうと思います。

 

こんな私のブログを読んで下さった皆様、

はてなブログの運営者に感謝を申し上げます。

 

阿武良

答えられる?なぜ持久力は改善したの?

前回まで持久力について3記事を書いてきました。

まだ読んでいない方は一読下さい。

kenkoupt.hatenadiary.jp

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 今回はなぜ持久力が改善したのか?

を書いていきます。

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心機能の適応

 まず1つ目が心機能の適応です。

持久力トレーニングを継続したことにより、

最大酸素摂取量が増大するからです。

 

3か月継続で15%、1年間継続で30%増大すると言われています。

 

なかなか厳しいですよね。

生活力である持久力をつけるには継続しないとつかないのが明確です‼

継続できてようやく心臓が適応してくるのです。

 

要因は、

・筋内のミトコンドリア量が増える

・心拍出量が増大し、安静時の心筋伸張が促される

・心筋の毛細血管増生が生じる

・動静脈酸素較差で運動筋の酸素利用効率が高まる

 

これらが関係し、心臓は適応してきます

 

こうなると、真の底からの持久力がUPしたと言えるのです。

 

次に、呼吸機能の適応です。

 

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呼吸機能の適応

 

全身トレーニングでは、

1回換気量が増大するような深い呼吸ができるようになり、有効細胞換気量がupします

呼吸筋の持久力トレーニングでは、

肺活量は増大しないが、最大換気量(MVV)は14%増加します

 

全身トレーニングと呼吸筋トレーニングの両方を行いましょう

すると、呼吸機能が適応してきます

 

これも継続は力なりですよ

 

とにかく歩行可能レベルで、

退院が近づいている患者さんには、

かならず持久力へアプローチしましょう

 

また、患者さんでなくて、普通に生活している方は

家にこもっていないで、散歩をしっかりと行うことは非常に大切になりますよ

持久力がつく至適運動強度と効果判定について

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至適運動強度

皆様、たくさんアクセスいただきまして、ありがとうございます。

 

このブログでは、私の臨床経験を踏まえて、

知ってそうで知っていない知識、

実際に使っている知識を伝えています。

 

運動に関わる方、運動に興味ある方は是非参考にていただけると幸いです。

 

上のスライドをご覧下さい。

今回は持久力についてです。

 

持久力には全身持久力と筋持久力があります。

 

全身持久力をつける至適運動強度は、

最大心拍数の70~90%もしくは最大酸素摂取量50~85%で

レーニングをすると改善すると言われています。

 

最大心拍数が180回の方だと、

126回の心拍数の強度で、20~30分

162回の心拍数の強度で、10~15分

126回以下では45分間

続けると、改善されるという事です。

 

→これについての私見ですが、

運動に慣れた方ですと、低強度で長々とやるよりも、

高強度で短時間のほうが効果的です。

私たち、理学療法士が相手にする方のほとんどは、

高強度で行える方はいません。

 

70%HRで20~30分を目標とし、介入していきましょう。

もしくは70%HR以下で45分間でもいいです。

 

日常生活で最も大事になることは、

最大筋力ではありません。

筋持久力でもありません。

 

全身持久力です。

1日、1週間、1ヶ月、1年と生活できる持久力です。

 

患者さんの生活を本気で考えている理学療法士ならば、

70%HRで30~40分間くらい歩く、自転車漕ぐことを持続的にやりましょう。

 

おそらく、こんなけ行っている理学療法士はわずかでしょう。

 

単位があるからできない

なんとなく5分歩く…10分歩く…

 

全身持久力は言い換えると、生活力に直結しますよ!!

 

 

頻度は1週間に2~5回が望ましいとされています。

 

→こう言われていますが、言うのは簡単ですが、

私たちが相手にている患者さんのほとんどは、

運動習慣がない方、簡単に運動ができない方が大部分です。

週に2回、週に5回とか計算して続けられない方が多いわけです。

だから、週に何回とか伝えるよりも、毎日続けたほうが良いと伝えます。

このほうが継続率が高いのは確実です。

 

筋持久力は30%HRの負荷で行います。

 

私見ですが、30%負荷といいますが、自重で十分です。

というのは、自重でも運動できていない方がほとんどです。

けども、いざ運動を始めようとすると、どれくらいの重みつけたらいいか?

という質問をしてくる方が多いのです

 

いやいや、自重でも運動できていないのにいきなり、重み・負荷なんてあかんでしょ

まずは自重で運動継続ができてからでしょ

自重で1ヶ月続けられたら、重み・負荷を少しつけていきましょう

 

 目標心拍数についてです。

30歳とすると、

208-30×0.7=187回

 

70歳とすると、

208-70×0.7=159回

 

私見ですが、

理学療法士の臨床において、このような目標心拍数を目標として、

全身持久力トレーニングをしていることは、あまりみたことがありません。

全身持久力は生活力であり、むちゃくちゃ大切なことなのに、

局所の筋力ばかりに目を向けている印象が強いです

本当に、それでいいのでしょうか

 

心臓リハビリテーションはしっかりと、

心肺運動負荷試験を行っており、

呼吸リハビリテーションは、

呼吸機能検査を行っています。

 

だから患者さんの心臓の状態、呼吸の状態は把握はしています

 

しかし、それ以外の患者さんは心肺機能の状態は全く把握していない中、

運動をさせているのです。

 

これって考えてみると、怖くないですか?

 

これらを把握して、理学療法介入すべきじゃないですか?

根拠ある理学療法をしましょうよ。

 

さて、ここからは、

レーニングの効果の判定はなにをもって行うかということです。

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効果判定

 ①筋実質量の増大→継続的に筋を使うようになると筋の実質量が増大します

疲労の低減→主観ですが、疲れにくくなった時…これ大事です 一番本人が実感することかもしれません

③運動持続時間と距離の延長→同じ時間を運動やっても疲れなかったり、同じ距離では物足りなくなったりした時

④運動課題の記録の短縮→同じ課題をやったのに、明らかに速くこなせるようになった時

 

これらをもって、

効果がでているってことが言えます。

 

もう少し、心臓と呼吸について教えて下さいよって方は、

また次回をご覧下さい。

 

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。

フォローしていただけると、私の源になりますので、

どうぞ、よろしくお願いします。

 

1ヶ月に15記事を目標に更新していきますね。(1月は遅れていますが、頑張ります)

全身持久力に影響する因子

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全身持久力に影響する因子

 さて、今回は全身持久力に影響する因子についてです。

市橋先生の運動療法学を参考にしています。

運動療法を学ぶ理学療法士・学生・実習生、

また運動に携わる方には必読書になっています。

まだ、お手にとっていない方は、必ず読んでみて下さいね。

むちゃくちゃ勉強になります。

 

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全身持久力に影響する因子には、

 

①運動習慣のあり、なしが影響します

運動習慣がない方は開始すれば、最大酸素摂取量が50%は改善されるとしています

→まぁ、そうですよね。

なによりも一番大事なことは、運動していない方が運動を開始する一歩を踏み出せる環境に整えること。

私は現在、クリニックに勤めていますが、やはり運動習慣がない方が多いです

また、運動習慣がない方は薬に頼る傾向にあります

自分の筋力をつけようとか、姿勢を気をつけようとか、動作を改善させようとか…

自分を変えようと思う方が少ない印象です

まずは、運動を始めましょう

理学療法士は運動が始められるように介入しましょう

 

②遺伝が25~50%影響します

→よく遺伝が影響するというけれど、これは信じられないこともあります

遺伝という事は遺伝子レベルでということですよね

何をやっても無駄ということ?

私の経験上、運動能力には確かに上限はあるとは思うけど、

人並みよりも少し上の運動能力には、皆なれると思っています

ただ、やってないだけでしょ!

やってないから、やれないだけでしょ

やってないのに遺伝だと決めつけること自体がおかしいと思ってしまいます

遺伝というよりは、親と同じ生活をしていりゃ、親に似るでしょ

クリニックには、すごく運動音痴な子、腰が痛い子、首が痛い子…

たくさんくるけど、たいていの子は、偏つた生活、偏った運動をしてきている

中には、6年生でも自転車の練習もしたことなくて、

クリニックのエルゴメータを漕いだのが初めてで、漕ぎ方が分からない子もいた

やっぱり、やったことがないことはできないよ

サッカーだけしてればいいわけでない

野球だけしてればいいわけでない

勉強だけしてればいいわけでない…

すべては経験だよ

やってないものは、やれるわけない

一度でもやれば、身体は反応を覚える

とにかく子供の時は質よりも量だよ

量というのは経験だよ

失敗も成功も経験だよ

失敗を嫌な気持ちにさせない付き合いが大切だよ

 

とにかくたくさん経験させようよ

親ができないなら、クリニックに行こうよ

何も痛くなくても理学療法はできるよ

運動器が不安定なんだよ

 

③加齢が影響します

→これはある。

アスリートでも毎日運動を行っている方でも、低下する。

だったら、一般の方はどうなるか一目瞭然だ。どんどん低下する。

だけど、年だから仕方がないと言ってしまったら、それで終わる。

その低下を急降下するのは、原因があるはずだ。

まず、学生時代の部活が終わり、運動の継続ができなくなる。

仕事が始まり、結婚し、子供できると、さらに自分の時間をとれず、運動習慣なくなる

ようは、さっきも言ったけど、

運動をやらなくなるから、やれなくなる

ただ、これだけ。

 

できる限り、やってない空白の期間を短くすべき

できる限り早く運動を再開しよう

そんなに激しい運動でなくていい

ジムに行く必要なんかない

お金かける必要ない

 

思い出して、公園で遊んだ子供のころを。

ボールをもって公園へ行こう!

子供がいるなら、なおさらだよ

親が嫌がっていたら、子供もそのようになるのは当たり前

とにかく、たくさんの経験をしよう

親ができないなら、近くのクリニックで

理学療法士が運動器の動きを改善させます

運動の楽しさを感じさせます

これが真の底から将来の運動器の障害を減らす理学療法だよ

 

④性差が影響します

→これは影響します 上限はどうしても男の方が上にはなる

でも、これもやるかやらんか

やれば、上手になるし、

やらなければ、上手にならない

ただ、それだけ

男だろうが、女だろうが、たくさんのことを経験すべき

 

⑤、⑥に関しては、

目指すべきところによる

多くの人は、アスリートを目指すわけではなくて

生活が円滑に行える身体になれればいいので、

深く気にする必要はない

ここを動かせばいいとか、

そんな正解はなくて、

簡単に言うのならば、

今動く関節をすべて、自動、他動で最大可動域を動かす

1日1回でいい だいたいでいいから

 

これをやれば、

偏って固くなることも、

偏って力がなくなることも、

なくなるはず

 

これも動かしていない関節が多すぎる

動かしていない筋肉が多すぎる

 

ずっと慣れの動きしかしていないからだよ

 

まずは身体の全部を簡単に動かしましょう!

 

これが全身の持久力に影響するんです。

 

一個一個、私見を述べさせていただきました。

どれも批判しているわけではなく、

自分が思うことをまとめただけです。

 

色々考えさせられる大変良い著書ですので、

お手に取ってみて下さいね。

臨床で持久性へのアプローチは少なすぎない?

今回は、”臨床で持久性へのアプローチは少なすぎない”という話をします。

 

日常生活の中で、必要なのは、次の2択だったら、どちらでしょうか?

筋力ですか?持久力ですか?

 

私は、断然に持久力だと思っています。

 

移動のこと、歩行のことを考えると、

筋力はさほど必要としません。

むしろ、筋力は要所、要所で発揮して、弛緩してができることが望ましいので、

がんがんに筋力をつけることがマイナスの効果になることは多々あるのです。

過去記事(⇩3つの記事)をご覧ください。

 

kenkoupt.hatenadiary.jp

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筋力は収縮-弛緩(脱力)を繰り返せる能力を身につけることが最も大事なのです。

だけども、普段の臨床をみてみると、

ベッドやプラットホームに寝せて、脚を10回挙げましょう…

車椅子座位で、膝を10回伸ばしましょう…

こんなことばかり、やっています

しかも、時間はたっぷりあるので(1日9単位:60分×3)、

ぐだぐだと…

 

いやいや、患者さんからお金をもらっているわけよ

国の保険で動いているわけよ

 

別に評価をやられに来たわけじゃないし、

3か月、6か月とか勝手に期間も決められる必要もないし…

本当に、その評価は大事なの?

本当に、その理学療法は大事なの?

本当に、その期間は必要なの?

 

もっと、まともに考えていかないと思います。

 

患者さんは、ただ早く良くなって帰りたいのです!

 

病院勤務14年間で管理職を2度やって、そう思いました。

 

で、長くなりましたが、本題に戻ります。

(すみません、いつも脱線してしまいます)

患者さんの生活を考えるのならば、

もっと持久性へのアプローチをしなくてはなりません。

皆様はしていますか?

 

1日は24時間あります。

筋力はあっても、日中に活動できる持久性がないと生活が成り立ちません。

 

スーパーマーケットまで歩ける持久性

スーパーマーケット内を歩ける持久性

コンビニまで行ける持久性

自動車運転する座位持久性

トイレまで行く持久性

起立・着座を繰り返せる持久性…

 

この持久性はものすごく大事なことだと思いませんか?

 

けど、意外に臨床では持久性へのアプローチはされていません。

 

ベッド、プラットホームに寝せる暇があるのならば、

1時間歩いていた方が数100…倍の効果があると思います。

歩きながら、会話でもしていたほうが数1000…倍の効果があると思います。

 

で、ところで持久力とは、なんでしょうか?

 

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持久力①

持久力とは、

生理学的定義では、

”筋のエネルギー源の供給と代謝産物の回収の定常性が維持される状態”

とされています。

 

全身持久力と局所持久力があり、

 

全身持久力は呼吸・循環の持久力であり、

骨格筋の1/7~1/6以上の筋肉が動く場合を言います。

 

局所持久力は筋持久力であり、

骨格筋の1/7~1/6以下の筋肉が動く場合を言います。

 

つまり、臨床において必要なことは、

1か所だけにアプローチすることはやめて、

色んな所をどんどんと動かしていかないといけません。

ただ、脚をあげるのではなく、

例えば、手を挙げながら、首も動かしながら、脚を挙げる…

例えば、ただ歩くのではなくて、手を挙げながら、指を動かしながら、会話しながら、

スピードを上げたり、下げたり…長い距離を歩くなど

 

ながら運動が必要になりますよ

 

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持久力②

これらの全身持久力を実施すると、

最大酸素摂取量の増加

有酸素作用開始の時間短縮

有酸素作用の時間拡大

心血管系の機能向上

がみられるようになるため、

持久力が向上するのです!!

 

臨床でもっともっと全身持久力へアプローチしよう!!

 

 

次回は全身持久力に影響する因子、至適運動強度、効果判定について

書いていこうと思います

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